誠実性とデューデリジェンス — 信頼される数字をつくる
デューデリジェンス(=投資・融資の前に相手方が企業の実態を詳細に調べるプロセス)に耐えられる数字は、誠実さの上にしか成り立たない。本章では、投資家・融資担当者に信頼される数字の作り方を扱う。
確定事実と将来予測を分ける
- 確定済みの実績と将来予測を同じ資料内で混在させない。
- それぞれに明確なラベルを付け、読み手が区別できる形で提示する。
- 混同はずさんさ、あるいは意図的な誤誘導と受け取られる。
トラクション(需要の実証)を示す
- トラクションとは、実際の利用実績・売上・契約など、需要の存在を示す具体的な証拠のことである。
- 予測グラフより実績数値のほうが圧倒的に説得力が高い。
- 証拠を並べ、数字そのものに語らせる。
誇張せずに納得させる
- 根拠のある数字と一貫したストーリーで信頼を勝ち取る。
- デューデリジェンスで崩れた誇張は、信頼を永久に失わせる。
- 不確実性を正直に認めること自体が、誠実さのシグナルになる。
審査する側の視点を先読みする
- 投資家・融資担当者には、必ず確認するチェックポイントがある。
- 懐疑的な質問への回答を、聞かれる前に準備しておく。
- 先回りして説明することで、事後的な釈明より早く信頼を築ける。
信頼される数字とは誠実な数字である。実績と予測を分け、本物のトラクションを示し、審査側の最も厳しい問いに先回りして答える。
関連ノート
具体例:創業融資ノート — 確定事実と予測を分けた、誠実な申請の記録。
出典・参考
- 創業融資ノート — 関連ノート(til内)
関連ノート
- An Introduction to Finance — Fundraising and Business Planning
- Chapter 1: What Is Finance? — Seeing a Business Through Its Flow of Money
- Chapter 2: Reading the Three Financial Statements — The Income Statement, Balance Sheet and Cash Flow Statement
- Chapter 3: An Introduction to Financial Modelling — Building Up Revenue, Costs and Profit
- Chapter 4: Cash Flow Management and Working Capital — Profit and Cash Are Not the Same Thing
- Chapter 5: An Overview of Fundraising — Where to Raise Your Money