経営教科書 第3巻 ― 戦略 ― どこで、どう戦うか
戦略とは、限られた資源をどこに集中するかを決めること。外部を読み、内部を読み、競争の仕方と成長の道を選ぶ。
1章 戦略とは何か
戦略とは、限られた資源をどこに集中させるかを決めることだと定義できる。その土台となるのが、企業の使命・目指す姿・価値観を表すミッション・ビジョン・バリューである。また、企業全体の方向を定める全社戦略と、個々の事業単位で競争に勝つための事業戦略は区別して考える必要がある。
2章 外部環境を読む
外部環境を読む段階では、まず政治・経済・社会・技術という四つの外部要因を整理する枠組みであるPEST分析を用いる。次に、業界の競争構造を五つの競争圧力から分析するファイブフォースによって業界構造を捉える。これらを通じて、市場に存在する機会と脅威を明らかにする。
3章 自社の内部を読む
自社の内部を読む段階では、強み・弱み・機会・脅威を整理するSWOT分析と、価値・希少性・模倣されにくさ・組織で活かせるかという四つの観点で経営資源を評価するVRIO分析を用いる。さらに、価値を生む活動の連鎖であるバリューチェーンに沿って、自社のどこで価値が生まれているかを確認する。
4〜5章 競争と成長
競争の仕方には、低コストで勝つコストリーダーシップと、他社と違いを打ち出す差別化、特定の狭い市場に絞る集中(ニッチ)という基本の型がある。どの市場でどの立ち位置を取り一位を目指すかを決めるのがポジショニングである。成長の道筋を考える際は、市場と製品の組み合わせで整理するアンゾフの成長マトリクスを用いるほか、多角化や合併・買収(M&A)、複数事業を管理する事業ポートフォリオ管理といった選択肢がある。
まとめ
戦略とは、集中することと捨てる勇気を併せ持つことである。勝てる土俵を選び、そこから伸びる成長の道を描く。