MECEプロンプティング — 4文字でAI出力を構造化する
AIへの指示に「MECE(ミーシー:モレなくダブりなく)」という語を加えるだけで、雑然とした情報をカテゴリが重ならず漏れもない分類に整理させられる。1960年代にMcKinsey(マッキンゼー、経営コンサルティング大手)が体系化したこの手法は、プロンプト(=AIへの入力文)に4文字を差し込むだけで即座に活用できる。
MECEとは
Mutually Exclusive(相互排他)とは、各項目がただ一つのカテゴリにのみ属し、ダブりがないことを指す。Collectively Exhaustive(網羅的)とは、全項目がいずれかのカテゴリに収まり、モレがないことを指す。「その他」「雑多」のような曖昧なバケツは、この定義上そもそも認められない。
使い方
指示文に「MECEで〜して」と加えるだけでよく、写真・議事録・PDF・貼り付けたテキストのいずれにも有効である。iPhoneで撮影した手書きメモに対しても機能し、AIが分類軸そのものを自動で提案してくれる。同じ素材でも「別の切り口でMECEし直して」と指定すれば、時系列・ステークホルダー(=利害関係者)別・バリューチェーン(=価値が生み出される一連の工程)別など、複数の視点を得られる。
「整理して」との違い
単に「整理して」と頼むと、曖昧な「その他」カテゴリや重複が生まれがちである。MECEはこれを排除し、モデルに全項目を100%カバーさせようとする力が働くため、見落とされがちな項目が減る。結果として、気づかなかった論点が浮かび上がることがあり、外部レビューを受けたときのように機能する。
業務での活用例
ソートリーダーシップ(=業界の思想的リーダーとして発信すること)計画では、エグゼクティブインタビューをMECEでテーマ分類し、それを土台に編集カレンダーを作成できる。SWOT分析をOKR(=目標と測定可能な成果指標)に変換する場面では、コメントをGoals・Objectives・測定可能なOKRの3層に整理できる。バリュープロポジション(=自社が提供する独自の価値)の整理では、散在するPDFをMECEでまとめ、差別化につながるValue Driver(=価値を生む要因)を抽出できる。
「MECEで」という4文字を加えるだけで、毎回モレなくダブりのない分類を得られる。
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